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悠然
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ゆつたり
ふりがな文庫
“
悠然
(
ゆつたり
)” の例文
と菊池君は吃る樣に答へて、變な笑ひを浮べ乍ら、ヂロヂロ一座を見𢌞したが、私とは斜に一番遠い、末席の空席に
悠然
(
ゆつたり
)
と
胡坐
(
あぐら
)
をかく。
菊池君
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
以前
(
まへ
)
の室から、また二人廊下に現れた。洋服を着た男は
悠然
(
ゆつたり
)
と彼方へ歩いて行つたが、モ一人は白い兎の跳る様に駆けて来ながら
病院の窓
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
と、菊池君は吃る様に答へて、変な笑ひを浮べ乍ら、ヂロ/\一座を見廻したが、私とは
斜
(
はす
)
に一番遠い、末座の空席に
悠然
(
ゆつたり
)
と
胡坐
(
あぐら
)
をかく。
菊池君
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
と、眠気が催すまでに悪落着がして来て、
悠然
(
ゆつたり
)
と改めて室の中を見廻したが、「敷島」と「朝日」と交代に
頻
(
しきり
)
に喫ひながら、
遂々
(
たうたう
)
ゴロリと横になつた。
病院の窓
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
長野の真赤にした大きい顔が、
霎時
(
しばし
)
渠の眼を去らないで、
悠然
(
ゆつたり
)
とした笑を続けさせて居た。
病院の窓
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
▼ もっと見る
入れとも云はず
窓外
(
そと
)
を覗いてるので、渠は構はず入つて見ようとも思つたが、何分にも先程から氣が
悠然
(
ゆつたり
)
と寛大になつてるので、遂ぞ起した事のない「可哀さうだ。」といふ氣がした。
病院の窓
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
浮いたところの
毫
(
すこし
)
もない、さればと云ツて、心欝した不安の
状
(
さま
)
もなく、
悠然
(
ゆつたり
)
として海の広みに眼を
放
(
や
)
る
態度
(
こなし
)
は、雨に
曝
(
さら
)
され雪に撃たれ、右から左から風に攻められて、磯馴の松の
偏曲
(
ひねくれ
)
もせず
漂泊
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
悠然
(
ゆつたり
)
と落着いて了つた渠の心は、それしきの事で動くものでない。
病院の窓
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
悠
常用漢字
中学
部首:⼼
11画
然
常用漢字
小4
部首:⽕
12画
“悠然”で始まる語句
悠然見南山