“恩讐”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おんしゅう66.7%
おんしう33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
理由もいわずに弦之丞が、せっかく手に入れた秘帖の一端を裂いて老人へ贈ったのは、それにむくう武道の情義であった。いいかえれば、恩讐おんしゅうを超えた心と心の答礼だった。
鳴門秘帖:06 鳴門の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
今は、恩讐おんしゅうを越えた、晴れやかな表情で、妓王は仏の手をとって中へ導き入れた。
當初御萱堂ごけんだう不幸之みぎり存寄ぞんじよらざる儀とはまうしながら、拙者の身上共禍因と連係候故、報謝の一端にもと志候御世話も、此の如く相終候上は、最早債をつぐのふだを折候と同じく、何の恩讐おんしうも無之