トップ
>
恟
>
ぎょっ
ふりがな文庫
“
恟
(
ぎょっ
)” の例文
と、その声に
恟
(
ぎょっ
)
として振返る京太郎、そこに平野氏の姿を見るや、恐ろしい声で何やら喚きながら、
踵
(
きびす
)
を返して逃出そうとした。——同時に
天狗岩の殺人魔
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
「……香苗ではないか」突然そう呼びかけられて、
恟
(
ぎょっ
)
としながら立止ると兄の勘一郎が近寄って来た、「いま戻ったのか」
城中の霜
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
寝台
(
ベッド
)
に
横
(
よこた
)
わったまま、
枕卓子
(
サイド・テーブル
)
の上の
洋灯
(
ランプ
)
の光で雑誌を読んでいた桂子は
恟
(
ぎょっ
)
としながら頭を
擡
(
もた
)
げた。
廃灯台の怪鳥
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
なにがいけないんだ、どこにこんな扱いを受ける理由があるんだ、いったい、然し主馬は
恟
(
ぎょっ
)
として振返った。彼はまだ襖の前に立っていたが、部屋の中でなにか物音がするのを聞いたのである。
山椿
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
云われて
恟
(
ぎょっ
)
としながら見やった、——霧笛がいつか絶えている。
流血船西へ行く
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
▼ もっと見る
苅田は
恟
(
ぎょっ
)
としながらチョッキの胸を押えた。
海浜荘の殺人
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
恟
(
ぎょっ
)
として眼を
瞠
(
みは
)
る正吉
お美津簪
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
恟
漢検1級
部首:⼼
9画
“恟”を含む語句
恟々
恟然
戦々恟々
人心恟々
恟々然
物恟