うっと)” の例文
姿、形、作り、気品、その顔だけを除いて、もし後向うしろむきにしてこれをながめた時には、誰でもうっとりとしてながめるほどの美人です。
ここが、助かるか助からないかの瀬戸際という意気が、目にも顔にも、燃えるようにみなぎっている。案の定、セルカークはうっとりとした声で
人外魔境:10 地軸二万哩 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
その両方の酔いがもう大分まわったらしく、バイエルタールはだんだんあやしくなってきた。半白の髪の様子ではもう五十にちかいだろう。ただ剛気そうな目が、うっとりとした快酔中にもぎらついている。
人外魔境:01 有尾人 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)