急造きゅうぞう)” の例文
その泰軒蒲生先生——見ると、相変わらず片手に貧乏徳利をブラ下げ、片手に、竹をまげて釣糸でも張ったらしい、急造きゅうぞうの小弓を持っている。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
「世帯って、なにが世帯さア。こんな、やけトタンの急造きゅうぞうバラックにさ。けた茶碗が二つに、半分割れた土釜どがまが一つ、たったそれっきり、あんたも、あたしも、着たきりじゃないの」
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)