“きゅうぞう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
久藏40.0%
急造40.0%
久造20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
女房おみねと栗橋へ引越ひっこし、幽霊から貰った百両あればずしめたと、懇意の馬方久藏きゅうぞうを頼み、此の頃は諸式が安いから二十両で立派なうちを買取り、五十両を資本もとでおろ荒物見世あらものみせを開きまして
「世帯って、なにが世帯さア。こんな、やけトタンの急造きゅうぞうバラックにさ。けた茶碗が二つに、半分割れた土釜どがまが一つ、たったそれっきり、あんたも、あたしも、着たきりじゃないの」
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
入って来たのは同じ研屋なかまの久造きゅうぞうという人だった。おせんの眼はその人よりも、そのうしろに四五人の男たちが、おおいを掛けた戸板を担いでいるのを見た、そして思わずあっと叫びごえをあげた。
柳橋物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)