忽諸こつしょ)” の例文
禁ぜられていたしっては肝腎かんじんの手曳きの役が忽諸こつしょになるから飲む真似をして胡麻化ごまかしているのを利太郎が眼敏めざとく見つけ
春琴抄 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
このように植物の方言は大分大切な役割りをもっているので、決してそれを忽諸こつしょに附してはならない。
その底には敬虔にして毛ほども忽諸こつしょにしない、名匠の精進が潜み、二百年前の「西洋音楽の父」なるバッハ魂が、あるがままの姿で浮き出して来ることを知らなければならない。