御霊ごりやう)” の例文
旧字:御靈
或日さる方の御邸で名高い檜垣ひがき巫女みこ御霊ごりやういて、恐しい御託宣があつた時も、あの男は空耳そらみゝを走らせながら、有合せた筆と墨とで、その巫女の物凄い顔を
地獄変 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
間口の狭い雑貨店がごたごたと並んで人通りの多い様子が大阪の御霊ごりやう神社の境内へはひ横町よこちやうの感じと似て居るのに興を覚えながら電車の通らない右の方のみちを廻つてヹルトの広場に出た。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)