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御誂
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おあつら
ふりがな文庫
“
御誂
(
おあつら
)” の例文
「ところへもって来て僕の未来の細君が
風邪
(
かぜ
)
を引いたんだね。ちょうど婆さんの
御誂
(
おあつら
)
え通りに事件が
輻輳
(
ふくそう
)
したからたまらない」
琴のそら音
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
随って人工雪の場合においては勿論のことである。ところが丁度その頃北海道帝国大学内に、常時低温研究室という
御誂
(
おあつら
)
え向きのものが設置された。
雪
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
ここはずっと
町家
(
ちょうか
)
のない
土塀
(
どべい
)
続きになっていますから、たとい昼でも人目を避けるには、一番
御誂
(
おあつら
)
えの場所なのですが、甚内はわたしを見ても、格別驚いた
気色
(
けしき
)
は見せず
報恩記
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「もう
御誂
(
おあつら
)
えは……」
暗黒公使
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「出来るものなら三毛の代りに……」「あの教師の所の
野良
(
のら
)
が死ぬと
御誂
(
おあつら
)
え通りに参ったんでございますがねえ」
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
「どうだろう。それでもまだ不服かい。不服なら——まあ、何とか云うよりも、僕の所まで来てくれ給え。刀も
鎧
(
よろい
)
もちょうど君に
御誂
(
おあつら
)
えなのがある筈だ。
厩
(
うまや
)
には馬も五六匹いる。」
素戔嗚尊
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
板の高さは地面を去る約一メートルだから飛び上がるには
御誂
(
おあつら
)
えの上等である。よろしいと云いながらひらりと身を
躍
(
おど
)
らすといわゆる洗湯は鼻の先、眼の下、顔の前にぶらついている。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
御
常用漢字
中学
部首:⼻
12画
誂
漢検1級
部首:⾔
13画
“御誂”で始まる語句
御誂向
御誂物手鑑