御用捨ごようしゃ)” の例文
「実は橋本閣下、私は今日は坊主になってまかり出なければならないのですが、この禿頭はげあたまに免じて、特別の御用捨ごようしゃを願います」
求婚三銃士 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
「養子の口などはどうか御用捨ごようしゃに願いたい。不肖ふしょうですが万太郎は、ほかにいささか志もございます故、その辺は紀伊殿にも、いや、将軍家にもどうか御放念願いたいものです」
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「やあ兼好どの。お気のどくな目におあわせした。きのうからの無礼は、どうか御用捨ごようしゃを」
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「はっ。御用捨ごようしゃ下されませい。ただ今は、つい粗相をば」
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)