御両人おふたり)” の例文
旧字:御兩人
お熊は松島の側近くひざを進めて「ほんとにねエ、さうして御両人おふたり並んでいらつしやると、如何どんなに御似合ひ遊ばすか知れませんよ——梅ちやん、貴嬢あなたも嬉しくていらつしやいませう」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
若殿様と御両人おふたりを快く添わしてあげて、これまでのような非道なことは忘れてもなさらぬように、それとも不縁に遊ばすなら、光子様に自由を与えて、決して干渉をなさらぬように
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「いいえ、あの御両人おふたりばかり悪いのじゃありません、もっと悪い人があります」
大菩薩峠:31 勿来の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
第二の真の結婚が御両人おふたりの間に成就されん事を祈ってまないのであります。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
難有ありがたうよ」と老母はまぶたぬぐひつ「此程このほども伜のことを引受けて下だすつた、弁護士の方がいらしつたんでネ、先生様の御友達の方で、——御両人おふたり種々いろ/\御相談なすつていらしつたがネ、 ...
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)