往来ゆきかい)” の例文
旧字:往來
その恐ろしい山々のつらなりのむこうは武蔵むさしの国で、こっちの甲斐かいの国とは、まるで往来ゆきかいさえ絶えているほどである。
雁坂越 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
わが痩せたる手に捧げ来りてここに置据おきすえたるもの、今や重ねてこれを見て我はそも何とかいわん、胸ふさがりて墓標の前にうずくまれば、父が世にりし頃親しく往来ゆきかいせし二、三の人
父の墓 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)