往先ゆくさき)” の例文
当今政治の欠乏を歴詆れきていして、かくの如くにては往先ゆくさき三、五年の無事も保し難しというて、鞠吏きくりを激怒せしめ、すなわち曰く、「ここを以て死罪を得るといえども悔ざるなり」
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
その初めは釈迦しゃか天竺てんじく王の若殿に候処、若き時から感心のつよき人にて、老人を見ればわが身も往先ゆくさきは老人に成るかと悲しみ、死人を見ては吾身も往先は死のうかと悲しみ
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)