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影向
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ようごう
ふりがな文庫
“
影向
(
ようごう
)” の例文
美術の
淵源地
(
えんげんち
)
、荘厳の
廚子
(
ずし
)
から
影向
(
ようごう
)
した、
女菩薩
(
にょぼさつ
)
とは心得ず、ただ雷の本場と心得、ごろごろさん、ごろさんと、以来かのおんなを
渾名
(
あだな
)
した。
開扉一妖帖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
環境的にはそこはかとなく
法然
(
ほうねん
)
や親鸞の
影向
(
ようごう
)
を自然に少年
時
(
じ
)
から受けていたとおもっています。
親鸞の水脈
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
右の
千手崎
(
せんじゅがさき
)
は延暦三年四月に
勝道上人
(
しょうどうじょうにん
)
が湖上[中禅寺湖の]で黄金の
千光眼
(
せんこうがん
)
の
影向
(
ようごう
)
を拝し玉ひしゆゑ爰に千手大士を
創建
(
そうこん
)
し玉ひ
補陀楽山千手院
(
ふだらくさんしんじゅいん
)
と名付玉ふたといふことである。
植物一日一題
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
鬼神力が三つ目小僧となり、大入道となるように、また観音力の微妙なる
影向
(
ようごう
)
のあるを見ることを疑わぬ。
おばけずきのいわれ少々と処女作
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
かねて信心渇仰の大、大師、弘法様が幻に
影向
(
ようごう
)
あった。
灸点
(
きゅうてん
)
の法を、その以心伝教で会得した。
雪柳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
トこの天窓の上へ、
艶麗
(
あでやか
)
に立たれた時は、余り美麗で、神々しくッて、そこいらのものの精霊が、
影向
(
ようごう
)
したかと思いましたて。桜の精、柳の精というようにでございますな。
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
さりながら、縁日の神仏は、
賽銭
(
さいせん
)
の降る中ならず、かかる処にこそ、
影向
(
ようごう
)
して、露にな濡れそ、夜風に堪えよ、と
母子
(
おやこ
)
の上に袖笠して、遠音に観世ものの
囃子
(
はやし
)
の声を打聞かせたまうらんよ。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“影向”の意味
《名詞》
影向(ようごう、ようこう、えごう、えいこう)
神仏が姿を現すこと。来臨すること。
(出典:Wiktionary)
影
常用漢字
中学
部首:⼺
15画
向
常用漢字
小3
部首:⼝
6画
“影向”で始まる語句
影向料
影向松
影向石