“当字”の読み方と例文
旧字:當字
読み方割合
あてじ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
従ってヤトもまたヤツからの再転訛か、または「ヤの処」の義ではあろうが、これをある部落の地名とする場合には当字あてじの誤りと見ねばならぬ。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
六甲山はむこやまの当字あてじに最初書かれたのが漢字読みの山の名になつて居るのである。頂上に近く石がちに原をなして居る物は灌木で大方躑躅なのである。
註釈与謝野寛全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
「どうしてでしょうね。きっと誰かがこしらえた当字あてじでしょう。……だけど、この二本の樹の姿を見ると、そんな名がなくても、いかにも歓び合っているといったような姿じゃありませんか」
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)