張順ちょうじゅん)” の例文
そして、その肌の白さ、魚の腹のようなので、人呼んで彼を浪裏白跳ろうりはくちょう張順ちょうじゅんといった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
見ると、白皙長躯はくせきちょうく浪裡ろうり張順ちょうじゅんを思わせるようない男、一とわたり、一座の驚き呆れる顔をたそがれの色の中に見定めると、腹巻をクルクルと巻き直して、丸めた着物を小脇に掻い込むと
李逵りき張順ちょうじゅんも見舞に来た。とかくして宋江は、十日余りも寝こんでしまった。ひとつには済州さいしゅうから江州送りとなったときの、長途の疲労が、今にして一度に出たのかも知れなかった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それぞれ浪裏白跳ろうりはくちょう張順ちょうじゅん、張横であり、穆家ぼくけの兄弟、浪人の薛永せつえい、また顔役の李俊、李立から、童威、童猛など、すべて“揚子江ノ三”といわれる者どもが、塩密売の仲間まで狩りあつめて
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)