引替ひきかえ)” の例文
『それなら、六分がえで、藩札の引替ひきかえを始めても苦しゅうはござるまい』
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
隣の広間の床にえてある置時計が次のときを打つまでには、きっと悟って見せる。悟った上で、今夜また入室にゅうしつする。そうして和尚の首と悟りと引替ひきかえにしてやる。悟らなければ、和尚の命が取れない。
夢十夜 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
然るに栗山は藩主が阿波の国の半をいて引替ひきかえにしようと言われても所蔵者はなお応じまいと答えたという事から、仏庵が古硯の名はいよいよ高くなり、知名の士の題詩を贈るもの日に多きを加えた。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)