“弊竇”の読み方と例文
読み方割合
へいとう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今代芸術きんだいげいじゅつの一大弊竇へいとうは、いわゆる文明の潮流が、いたずらに芸術の士を駆って、拘々くくとして随処に齷齪あくそくたらしむるにある。裸体画はその好例であろう。都会に芸妓げいぎと云うものがある。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
未だ新声の美を味ひ功を収めざるにさきだちて、早くその弊竇へいとう戦慄せんりつするものは誰ぞ。
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)
大事件のみを述べて、小事件を逸するのは古来から歴史家の常におちい弊竇へいとうである。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)