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庖刀
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ほうちょう
ふりがな文庫
“
庖刀
(
ほうちょう
)” の例文
肴
(
さかな
)
を切る
庖刀
(
ほうちょう
)
で蛇を切られては困るとでも思ったか、娘は抗議をするような目附きをして主人の顔を見た。「好いよ、お前の使うのは新らしく買って
遣
(
や
)
るから」
雁
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
今や口へ
抛
(
ほう
)
り込んだと思うと、彼女は戸棚のほうへ飛んで行き、まだ
庖刀
(
ほうちょう
)
も入れてない五斤分の花輪形パンをもって来て、それをいそいそと彼のほうに差し出した。
にんじん
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
西瓜の青い肌に
庖刀
(
ほうちょう
)
を当ててすかりと切る。この庖刀はよく切れるのでなければならぬ。
古句を観る
(新字新仮名)
/
柴田宵曲
(著)
雪は
庖刀
(
ほうちょう
)
を入れたように并行に断裂して、その切截面の高さは、およそ二丈もあろう、右へ除け左へ避けて、思わずも雪の薄氷の上を行くと、パリパリと
氷柱
(
つらら
)
が折れるような音がするので
槍ヶ岳第三回登山
(新字新仮名)
/
小島烏水
(著)
駭
(
おどろ
)
くべき壮大なる石の屏風がそそり立って、側面の岩石は亀甲形に分裂し、背は
庖刀
(
ほうちょう
)
の如く薄く、岩と岩とは鋭く截ち割られて、しかも手をかけると、虫歯の
洞
(
うろ
)
のようにポロポロと欠けるので
谷より峰へ峰より谷へ
(新字新仮名)
/
小島烏水
(著)
庖
漢検準1級
部首:⼴
8画
刀
常用漢字
小2
部首:⼑
2画
“庖”で始まる語句
庖丁
庖厨
庖廚
庖
庖人
庖丁人
庖厨口
庖仕
庖瘡
庖丁屋