“帰心(きしん)” の例文
家を出てから四日目である、早くるすいの友の顔を見たい、帰心(きしん)矢(や)のごとく、午後の三時ごろにはもう家をさること一マイルのところへやってきた。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
帰心(きしん)矢の如きものあるべきは、情においても、理においても、当(まさ)にしかるべきところがあるが、今では、もう義理にも人情にも泣こうという涙は涸(か)れて、ただただ血に渇く咽喉(のど)が拡大し
大菩薩峠:19 小名路の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
お浜の附け加えたる言葉は竜之助の帰心(きしん)を嗾(そそ)るように聞えたか
大菩薩峠:02 鈴鹿山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)