布田ふだ)” の例文
お三の父親の友蔵は、四年ほど前までは布田ふだ宿しゅくで多摩川の漁師をしていました。布田は府中よりも一里二十三丁の手前で、こんにちでは調布ちょうふという方が一般に知られているようです。
半七捕物帳:68 二人女房 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
十一月三日 武蔵調布上布田ふだ三〇四、新田霞霧園隣地、虚子胸像除幕式。
五百五十句 (新字旧仮名) / 高浜虚子(著)
「や、御武家様、私に限らず今夜はもうとてもこの宿しゅくへは泊れません、どこも一杯です。それで私は布田ふだまでのして置きまする。へえ、甲州へ絹を仕入れに行った帰りでございます。御免下さいまし」
怪異暗闇祭 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
大葉栗しろくなだるる花群はなむらは深大寺出でて布田ふだへ行く道
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
大葉栗しろくなだるる花群はなむらは深大寺出でて布田ふだへ行く道
白南風 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)