巨多きょた)” の例文
されば渠が巨多きょたの金銭を浪費して、父兄に義絶せられし後、今の情婦なにがし年紀とし三十、名をつやと謂うなる、豪商の寡婦に思われて、その家に入浸いりひたり、不義の快楽を貪りしが、一月ひとつきこそけれ
黒壁 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)