“左而已”の読み方と例文
読み方割合
さのみ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
不図した事から浮みあがって当今では些とは資本も出来、地面をも買い小金をも貸付けて、家を東京に持ちながら、その身は浜のさる茶店さてんの支配人をしている事なれば、左而已さのみ富貴ふっきと言うでもないが
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
せいはスラリとしているばかりで左而已さのみ高いという程でもないが、痩肉やせじしゆえ、半鐘なんとやらという人聞の悪い渾名あだなに縁が有りそうで、年数物ながら摺畳皺たたみじわの存じた霜降しもふり「スコッチ」の服を身にまとッて
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)