左候さそうら)” の例文
今日の御決戦、いずれは乱軍、左候さそうらえば、それがし御陣借ごじんがりな申して、必ず、駿河の大輔たゆう殿が帷幕いばくに迫り、鉄漿首おはぐろくびを打ち取って御覧に入れ奉らんの所存。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
まいにちまいにちあさあさは拝むべし左候さそうらえばそちの知ておる通りととさんがよべば狐のあのようにそばへくるようになるもみないっしんの有る故なり………
吉野葛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
村「うだの、左候さそうらえばわたくし主人松蔭事ス……神原四郎治と申合せ渡邊様を殺そうとの悪だくみ……おや」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
かんしんいたし候ゆえ文して申遣もうしつかわし参らせそろ左候さそうらえば日にまし寒さに向い候えどもいよいよかわらせなく相くらされこのかたも安心いたしおり候ととさんともうしかかさんと申誠に誠に難有ありがたく………
吉野葛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)