川蝉かわせみ)” の例文
およぎの出來るにはもつて來いの遊び場だつた。舟をつないでおくにもよかつた。川蝉かわせみが居る、さぎが居る、岸には水あふひが浮いてゐる。
筑波ねのほとり (旧字旧仮名) / 横瀬夜雨(著)
鉄砲でねらわれた川蝉かわせみのように、日のさす小雨を、綺麗な裾で蓮の根へ飛んでげた。お町の後から、外套氏は苦笑いをしながら、その蓮根問屋の土間へ追い続いて
古狢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)