“峭立(きった)” の例文
岩は殆ど峭立(きった)ったように嶮(けわ)しいが、所々には足がかりとなるべき突出(とっしゅつ)の瘤(こぶ)があるので、それを力に探りながら徐々(そろそろ)と進んだ。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
瞰上(みあぐ)れば我が頭の上には、高さ幾丈の絶壁が峭立(きった)っていて、そこは彼(か)の虎ヶ窟なることを思い当(あた)った。若い男と女とが社会の煩(うる)さい圧迫を脱(のが)れて、自由なる恋を楽(たのし)んだ故蹟(こせき)である。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)