山高やまたか)” の例文
山高やまたか氏始めてその館長となりしが千八百八十年代の半頃奈良に第二の博物館設立せらるるに当り、山高氏はこれが管理となり、九鬼子爵くきししゃく代つて東京博物館長となりぬ。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
池の端茅町で、山高やまたかさんの手前の所です。馬見場(以前不忍池しのばずのいけの周囲が競馬場であった頃、今の勧業協会の処にあった建物)から向うへ廻ると二、三軒で冠木門かぶきもんうちがそれです。
山高やまたかに燕尾服の、品のいい老人が、車窓に向って直立した。若い従者がうしろに立った。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
中央の丸卓子テーブルの上には正木博士所持のものらしい古洋傘コウモリと、古山高やまたかほうり出してある。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
必ずフロックを着て黒の山高やまたかをかむっていた。坂を上りつめると大きな鉄橋だった。H新聞記者松岡正の人並すぐれた風采ふうさいは、誰が値踏みしても地方裁判所の首席判事くらいに見えた。
三階の家 (新字新仮名) / 室生犀星(著)