尚更なほさ)” の例文
恋もなしにそんな老人と一生さびしく暮すことにでもなれば、尚更なほさら悲しいぢやないか。君だつてそれは悲しいに違ひないんだからね。
或売笑婦の話 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
尚更なほさ驚歎きやうたん價値あたひする。
みつ柏 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
間歇かんけつ的ではあつたが、五年も六年も商売をしてゐたお蔭で、妊娠の可能率が少ないだけに、尚更なほさら何か奇蹟きせきのやうに思へる人の妊娠がうらやましかつたり、子持の女が
チビの魂 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)