小草こぐさ)” の例文
辻町糸七の外套がいとうの袖から半間はんまつらを出した昼間の提灯は、松風にさっと誘われて、いま二葉三葉散りかかる、折からの緋葉もみじともれず、ぽかぽかと暖い磴の小草こぐさの日だまりに、あだ白けて、のびれば欠伸あくび
縷紅新草 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)