小揺こゆる)” の例文
旧字:小搖
そして、暫く様子をうかがってから、ソッと潜り戸を押して見たが、内部からかんぬきをかけたと見え、小揺こゆるぎもしなかった。
一寸法師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
「有難いことでございます。さすがは御明智の殿、その御思召しなれば、御家は小揺こゆるぎもすることではございません」
その底にはなお、小揺こゆるぎもない小さな炎のように、クリストフの思い出が燃えつづけていた。
小揺こゆるぎもしないのにいささか拍子抜ひょうしぬけがしたのであろう。
歌麿懺悔:江戸名人伝 (新字新仮名) / 邦枝完二(著)