小尻こじり)” の例文
「手前の後を跟けて來て、勝手口の方から裏へ廻つた奴があるから、月を眺めるやうな顏をして、縁側から覗くと、戸袋の隱から、刀の小尻こじりが二本」
しかもその下から大刀のさやと小刀の小尻こじりとが見えていた様子といい、一壇高き切株へどッかと腰を打ち掛けて、屋台店のかに跋扈ふみはだかッていた為体ていたらくといい、いかさまこの中の頭領かしらと見えた。
初恋 (新字新仮名) / 矢崎嵯峨の舎(著)
「手前の後をけて来て、勝手口の方から裏へ廻った奴があるから、月を眺めるような顔をして、縁側から覗くと、戸袋のかげから、刀の小尻こじりが二本」
「お富の阿魔が、あつしの小尻こじりを押へて泣くぢやありませんか」