小取廻ことりまわ)” の例文
例の下を向いて悠々ゆうゆう小取廻ことりまわしに通抜とおりぬける旅僧は、たれも袖をかなかったから、幸いその後にいて町へ入って、ほっという息をいた。
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
門附は手拭の上へばちを置いて、腰へ三味線を小取廻ことりまわし、内端うちわに片膝を上げながら、床几の上に素足の胡坐あぐら
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)