官邸かんてい)” の例文
「総理大臣官邸かんていはたしかにやられたらしいんだ。そのほか、どういう人がやられたかわからんが、何でも、二人や三人ではないらしいよ。」
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
強盗の張本が、検非違使の官邸かんていの中へ姿をかくすなど、奇怪至極きっかいしごくであると思ったが、深夜であるし、処置の方法がない。
女強盗 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
たちまち道の右側に、その粘土作りの大きな家がしゃんと立って、世界裁判長官邸かんていと看板がかかって居りました。
宮城をとりまいて所々に配備されている機関銃きかんじゅうや、大砲たいほうや、歩哨ほしょうや、また、総理官邸かんていの付近に、雪を血に染めて横たわっている人間の死体や
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
それから少し行きますと通りの右側に大きなどろでかためた家があって世界警察長官邸かんていと看板が出て居りました。
陸軍省・陸相官邸かんてい参謀さんぼう本部などはもとより、警視庁もすでにその占領下せんりょうかにあり、各所に立てられた旗じるしには、「尊王討姦そうんのうとうかん」の四文字が書かれている。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)