安土城あづちじょう)” の例文
「やアやア搦手からめてがたの兄弟、丹羽昌仙にわしょうせんさまの密書をもって、安土城あづちじょうへ使いした早足はやあし燕作えんさくが、ただいま立ちかえったのだ。開門! 開門」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
此の筑摩家の居城は牡鹿山の天嶮てんけんを利用した山城で、城と云っても後の安土城あづちじょうの如く西洋の築城術を加味したものでなく、建築は純中世式のものであり、内部の区割も地形に制せられて
この端麗たんれいな、しかも、もと安土城あづちじょうにもいたといういわくつきの美少女を、不問ふもんに捨て去るのは、何やら惜しい気がしてならない。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
で、いまではこの安土城あづちじょうのあとへ、信長のぶなが嫡孫ちゃくそん、三法師ぼうしまる清洲きよすからうつされてきて、焼けのこりの本丸ほんまるを修理し、故右大臣家こうだいじんけ跡目あとめをうけついでいる。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「このおかたは、姿こそ、変えておいでなさるが、福島正則ふくしままさのりさまのご家臣で可児才蔵かにさいぞうというお人、昌仙しょうせんさまの密書で、わざわざ安土城あづちじょうからおいでくだすったのだ」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さきの安土城あづちじょうにも。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)