ふたば)” の例文
文藝春秋新社は意外にも紳士淑女のたむろするところで、礼節の念はふたばよりかんばしく、かりそめにも筆者に激動を与えるような饒舌をもらさない。
巷談師 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
ふたば会全員で押し出した事も再三ならずあった。堂ヶ嶋の宿では、「佐々木高綱」が演ぜられた。
解説 趣味を通じての先生 (新字新仮名) / 額田六福(著)
小さな柔らかいあさみどりのふたばが、びっしりと土の面を埋めている
日本婦道記:不断草 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
年つもりて、ふたばなりし常磐木ときわぎもハヤ丈のびつ。
竜潭譚 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
年つもりて、ふたばなりし常磐木ときわぎもハヤたけのびつ。
竜潭譚 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)