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嫖客
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ひょうかく
ふりがな文庫
“
嫖客
(
ひょうかく
)” の例文
殿中にあって将軍大名の雑役に服するものも、遊里にあって
嫖客
(
ひょうかく
)
の興を助くるものも、みな坊主をもって呼ばれることとなる。
俗法師考
(新字新仮名)
/
喜田貞吉
(著)
千住の
遊廓
(
くるわ
)
では
嫖客
(
ひょうかく
)
が、日本橋の往来では商家の手代が、
下谷池之端
(
したやいけのはた
)
では老人の易者が、深川木場では荷揚げ人足が、本所
回向院
(
えこういん
)
では僧が殺された。
八ヶ嶽の魔神
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
色を売りて、人に
媚
(
こ
)
びるを商売にしている。彼らは
嫖客
(
ひょうかく
)
に対する時、わが容姿のいかに相手の
瞳子
(
ひとみ
)
に映ずるかを
顧慮
(
こりょ
)
するのほか、何らの表情をも
発揮
(
はっき
)
し得ぬ。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
彼女ガモシ昔ノ
島原
(
しまばら
)
ノヨウナ
妓楼
(
ぎろう
)
ニ売ラレテイタトシタラ、必ズヤ世間ノ評判ニナリ、無数ノ
嫖客
(
ひょうかく
)
ガ競ッテ彼女ノ周囲ニ集マリ、天下ノ男子ハ
悉
(
ことごと
)
ク彼女ニ悩殺サレタカモ知レナイ。
鍵
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
驚破す、再び、うぐい亭の当夜の
嫖客
(
ひょうかく
)
は——
渠
(
かれ
)
であった。
古狢
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
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私が「モシ昔ノ
島原
(
しまばら
)
ノヨウナ
妓楼
(
ぎろう
)
ニ売ラレ」た女であったとしたら、「必ズヤ世間ノ評判ニナリ、無数ノ
嫖客
(
ひょうかく
)
ガ競ッテ」「周囲ニ集マ」ったであろうことを、私は始めて知ったのであった。
鍵
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
嫖
漢検1級
部首:⼥
14画
客
常用漢字
小3
部首:⼧
9画
“嫖”で始まる語句
嫖騎
嫖
嫖界
嫖緻
嫖致
嫖蕩