嫁合めあは)” の例文
彦太郎の娘おてるは取つて十六、行く/\は兵三郎に嫁合めあはせる積り、本人同士もその氣で居りますが、何分まだお人形の方が面白がる幼々うひ/\しさを見ると
手代の千代松と嫁合めあはせ暖簾を分ける筈だつたが、近頃大黒屋は恐ろしい左前で、盆までに二三千兩まとまらなきや主人の常右衞門首でもくゝらなきやならねえ
一つは繼母のお嘉代が文次郎を武士にするために、素姓の怪しい九郎助の娘などと嫁合めあはせる氣は毛頭無かつたことも、若い二人を苦しめる原因の一つだつたのです。
「狐の嫁入?——娘のおチウを番頭の忠吉に嫁合めあはせるといふお伽話とぎばなしの筋なら知つて居る」
ゆく/\越前屋の身上しんしやうはこのをひに讓られるだらうといふ噂もありますが、一方吉三郎と嫁合めあはせる筈で、同じ越前屋に引取つて養つてゐるめひのお辰は、もう一人の甥の金次と氣が合ひ
平次の推理すゐりは見事に的中しました。谷中の長海寺の越前屋の墓所の塔の中に、金次をお辰と嫁合めあはせて越前屋の相續人にすると書いた佐兵衞の遺言状は、その晩のうちに見つかつたのでした。