婢共おんなども)” の例文
玄関に関所があって、婢共おんなどもが控えて心得た受取り方で、いちいちこれを保管してからでないと、各室の席には通されない。
大菩薩峠:40 山科の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
そこの暖簾先のれんさきに住の江の婢共おんなどもが、只打ちうろたえながらまごまごしているのを見つけると、叱るように言いました。
そのうめ合せにはこれまで秋元の婢共おんなどもは、貞之進の物数を言わぬことを、気心が知れぬと内実んで居たが、その頃から単に温和おとなしい方と言改めて、羽織のえりの返らないのを
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)