“奥附”の読み方と例文
読み方割合
おくづけ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
自分は現在蟇口がまぐちに二三円しかなかったから、不用の書物を二冊渡し、これを金にえ給えと云った。青年は書物を受け取ると、丹念たんねん奥附おくづけしらべ出した。
子供の病気:一游亭に (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
私にしても、彼の著書の奥附おくづけを見たり、私の所へよく来る本田が本名で彼の噂をするのを聞かなかったら、いつまでも平田という名前を知らなかったであろう。
陰獣 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
この『新体詩歌』は有名な『新体詩抄』の民間版ともいうべきもので、明治十六年にはその第五集を出している。鶴見が今持っているこの小冊子は奥附おくづけを見ると十九年二月の出版となっている。