“大獄”の読み方と例文
読み方割合
たいごく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
井伊と吉田、五十年前にはたがい倶不戴天ぐふたいてんの仇敵で、安政の大獄たいごくに井伊が吉田の首を斬れば、桜田の雪を紅に染めて、井伊が浪士に殺される。
謀叛論(草稿) (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
されどなお近来未曾有みぞう大獄たいごくにて、一度に総数を入るる法廷なければ、仮に六十三名を九組ここのくみに分ちて各組に三名ずつの弁護士を附し、さていよいよ廷は開かれぬ。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
十何年間というもの、紛争に紛争をしつづけていたが、幕府の親藩しんぱんであるため、たれも断をくだせなかった越後家えちごけ大獄たいごくを、たった二日で裁いて、明快な処置をつけたのは、綱吉だった。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)