大旗おおはた)” の例文
一人のみすぼらしい旅人が、甲州谷村やむら宝村たからむら大旗おおはた尋常高等小学校へ、深夜こっそり訪れて来た。校長に逢いいと云うのである。
村の鎮守の、大樟おおくすのき頂辺てっぺんに、大きな国旗が、掲げられた。村の「木昇りのじんさん」が決死の覚悟で、危ないところの頂辺まであがって、その大旗おおはたを結びつけたのであった。
戦争雑記 (新字新仮名) / 徳永直(著)