大國たいこく)” の例文
むかしから、落人おちうど七騎しちき相場さうばきまつたが、これは大國たいこく討手うつてである。五十萬石ごじふまんごくたゝかふに、きりもちひとつはなさけない。が、討死うちじに覺悟かくごもせずに、血氣けつきまかせて馳向はせむかつた。
火の用心の事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
私たちが地球儀を見て、今更に支那を大國たいこくと思つたばかりではない、大人たちもさう言つてゐた。後できけば、日本に負けたのでメツキが剥げてしまつたのだが、世界中でさう思つてゐたのださうだ。
日本橋あたり (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)