大分おおいた)” の例文
その次は今から五年ばかり以前、正月元旦がんたんを父母の膝下ひざもとで祝ってすぐ九州旅行に出かけて、熊本くまもとから大分おおいたへと九州を横断した時のことであった。
忘れえぬ人々 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
それが這っているのを見つけたのは、大分おおいた空港を発って、やがてであった。豆粒まめつぶのような楕円形だえんけいのものが、エンジンから翼の方に、すこしずつ動いていた。
幻化 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
敦賀つるが大分おおいた名東みょうとう北条ほうじょう、その他福岡ふくおか鳥取とっとり、島根諸県には新政をよろこばない土民が蜂起ほうきして、斬罪ざんざい、絞首
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
御客遊びをオクサンゴッケンと呼んでいる例が、大分おおいた市にはあるというが、越後えちごのどこかにもオカサマゴッチョという名ができていて、この方はかなり起りが古い。
こども風土記 (新字新仮名) / 柳田国男(著)