夜詰よづ)” の例文
本陣、おん大将の寝所幕しんじょまくのあたりにも、夜詰よづめのさむらい警固けいごするやりが、ときおり、ピカリ、ピカリとうごいてまわる。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
秋の夜に若侍どもが夜詰よづめをしていた。きのうからの雨のふりやまないで、物すごい夜であった。いつの世もおなじことで、こういう夜には怪談のはじまるのが習いである。
百物語 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)