“多吉”の読み方と例文
読み方割合
たきち100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
叔父の多吉たきちは与石の家から出て、現在の家へ養子に入ったのだが、入婿するとき二町歩ばかりの田を持って行ったので、次第によってはそれを勘三郎にやってもよいと思ったのである。
藪落し (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
亭主ていしゅ多吉たきち深川ふかがわの米問屋へ帳付けにかよっているような人で、付近には名のある相撲すもう関取せきとりも住むような町中であった。早速さっそく平助は十一屋のあるところから両国橋を渡って、その家に半蔵をたずねて来た。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)