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夐
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はるか
ふりがな文庫
“
夐
(
はるか
)” の例文
初月楚々として西天に懸り、群星更に光甚を争ふ。
夐
(
はるか
)
に濤声を聴くは楽を奏するを疑ひ、仰いで天上を視れば画を
展
(
の
)
ぶるが如し。
客居偶録
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
それなら、
此方
(
こちら
)
で思つてゐることが
全
(
まる
)
で
先方
(
さき
)
へ通らなかつたら、餒いのに御飯を食べないのよりか
夐
(
はるか
)
に辛うございますよ。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
遜志斎の詩を逃虚子の詩に比するに、風格おのずから異にして、精神
夐
(
はるか
)
に
殊
(
こと
)
なり。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
唉
(
ああ
)
、こんな思を為るくらゐなら、いつそ潔く死んだ方が
夐
(
はるか
)
に
勝
(
まし
)
だ。死んでさへ了へば万慮
空
(
むなし
)
くこの
苦艱
(
くげん
)
は無いのだ。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
詐取
(
かたり
)
で御座いますとも!
情婦
(
をんな
)
を種に詐取を致すよりは、
費消
(
つかひこみ
)
の方が罪は
夐
(
はるか
)
に軽う御座います。そんな悪事を働いてまでも活きてゐやうとは、
私
(
わたくし
)
は決して思ひは致しません。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
夐
漢検1級
部首:⼢
14画