“塵煙”の読み方と例文
読み方割合
じんえん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかし泰家にはその塵煙じんえんや草ぼこりのうちを駈けみだれるすさまじい騎影や歩兵が、敵か、自軍か、それすら見分けられなくなっていた。
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
Kは広間のすみの金切り声に話を中断され、そちらを見ることができるように、眼の上に手をかざした。曇った日の光が塵煙じんえんを白っぽくし、眼をちかちかさせるからであった。
審判 (新字新仮名) / フランツ・カフカ(著)
パリーの塵煙じんえんによごれた裸の魂を晩に洗うべき泉であった。