“塩鰤”の読み方と例文
旧字:鹽鰤
読み方割合
しおぶり100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
圓太郎夫婦の、玄正の、期せずして六つの目が、桐庵先生の無精鬚だらけの塩鰤しおぶりをおもわせる顔の上へと集まった、紅か白粉かと胸おののかして最後の宣告を待つもののように。
小説 円朝 (新字新仮名) / 正岡容(著)
くま鹿しかいのししなどの野獣の肉を食い、谷間の土に巣をかける地蜂じばちの子を賞美し、さかなと言えば塩辛いさんまか、いわしか、一年に一度の塩鰤しおぶりが膳につくのは年取りの祝いの時ぐらいにきまったものである。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)