垂示すいじ)” の例文
特に垂示すいじを煩わす次第でござるが、しかし、あの和尚のこと故に、時々脱線して……凡慮にはあたわぬことをいい出されるやも知れない。
大菩薩峠:21 無明の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
何と云う垂示すいじがあったかは少しも覚えておらぬが、当時の光景は依然として脳底に印せられてある。今でも隠寮へ行くと懐旧の情が涌いて来る。
鹿山庵居 (新字新仮名) / 鈴木大拙(著)
(師の御房)と呼び、そして範宴から垂示すいじを受ける一弟子となりきっていた。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)