“坪庭”の読み方と例文
読み方割合
つぼにわ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その児がよくく児でアダコ(子守)が幾らだましてもき止まぬが、不思議に坪庭つぼにわの松の木の下へ来るとぴたりと啼かなくなる。
年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
半蔵が挨拶あいさつに行って見たころは、駿河するがは上段の間から薄縁うすべりの敷いてある廊下に出て、部屋へやの柱にりかかりながら坪庭つぼにわへ来る雨を見ていた。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
窓の外は狭い坪庭つぼにわであって、石灯籠や八手やつでなどがあった。その庭を囲んでいるものは、この種の妾宅にはつき物にしている船板の小高い塀であった。
十二神貝十郎手柄話 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)